カット日とは何か|中国輸送の締切管理と逆算スケジュール

海上輸送が遅い理由の全体構造(工程別の日数分解)についてはこちらをご覧ください。このページではカット日の管理に特化して解説します。

カット日とは何か

カット日とは、フォワーダーが指定する貨物の搬入締切日です。この日時までに港のCFS(コンテナフレートステーション)または指定倉庫に貨物を搬入しないと、その便への積み込みができなくなります。

「カット」という言葉は「この日でカットオフ(締め切り)」という意味から来ています。英語では「CFS Closing Date」または「Cargo Cut-off Date」と表記されます。

カット日は船の出港スケジュールから逆算して設定されます。出港の2〜5日前に設定されるケースが多いですが、路線・港・フォワーダーによって異なります。

カット日を過ぎると何が起きるか

カット日を過ぎると、その便に積めなくなります。次の便まで待つことになります。

  • 次の便まで3〜7日待つケースが多い。週1〜2便しかない路線では1週間以上待つこともある
  • 待機中の貨物は港のCFSに留まる。フリータイムを超えると保管料が発生する
  • 次の便のカット日に間に合わせるために再手配が必要になる
  • 販売スケジュール・FBA納品期限・顧客への納品期限がズレる

カット日を過ぎることは、単に出港が遅れるだけでなく、保管料の発生・再手配の手間・納期ズレという複数の問題を同時に引き起こします。

カット日の確認方法

カット日はフォワーダーから入手します。確認すべき情報は以下です。

  • 出港予定日
  • CFS搬入締切日時(カット日・カット時間)
  • 搬入場所(CFSの住所・担当者)
  • 必要書類の提出期限(インボイス・パッキングリストの提出締切)

DIGISHIPはシステム上で出港スケジュールを確認できます。フォワーダーへの問い合わせなしにカット日を把握できます。

カット日から逆算するスケジュールの作り方

製造完了から搬入までの日数

カット日に間に合わせるには、製造完了からCFS搬入まで何日かかるかを把握する必要があります。一般的な工程と所要日数の目安は以下です。

  • 梱包・検品:1〜2日
  • インボイス・パッキングリストの作成:1〜2日
  • トラックの手配・搬入:1〜2日
  • 合計:製造完了からCFS搬入まで3〜6日が目安

工場によっては梱包・検品に時間がかかるケースがあります。初めて取引する工場の場合は余裕を多めに取ってください。

販売開始日からの逆算例

販売開始日・FBA納品期限などを起点に、カット日を逆算する例です。東莞から東京への通常海上LCL輸送の場合。

  • 販売開始日:D日
  • 配送先着荷:D-3日(国内配送3日)
  • 通関完了:D-5日(通関2日)
  • 港着:D-11日(航海6日)
  • カット日:D-14日(港着の3日前)
  • CFS搬入:D-14日(カット日当日の午前中が多い)
  • 製造完了:D-17〜20日(搬入の3〜6日前)
  • 発注日:D-32〜47日(製造リードタイム15〜27日の場合)

この逆算から、販売開始の約1ヶ月〜1.5ヶ月前には発注が必要なことがわかります。「2週間前に発注すれば間に合う」という感覚と大きくズレていることが多いです。

カット日管理でよくある失敗パターン

製造完了日をカット日と混同する

「製造が完了したから輸送の手配を始めよう」と思った時点でカット日まで3日しかないケースがあります。製造完了から搬入まで最低3〜6日かかることを計画に入れていない担当者に多いミスです。製造完了予定日を確認した時点で、搬入日とカット日を計算してください。

トラック手配を後回しにする

繁忙期(春節前・国慶節前)はトラックの手配が難しくなります。製造完了直前にトラックを手配しようとすると、希望の日時に車両が確保できないケースがあります。製造完了の1週間前にはトラックを仮押さえしておくことを推奨します。

繁忙期のカット日繰り上げを知らない

春節前・国慶節前・年末などの繁忙期は、フォワーダーがカット日を通常より早めるケースがあります。「いつもより3日早くカット日が来た」という状況が起きます。繁忙期は毎回フォワーダーにカット日を確認してください。

書類の提出期限をカット日と別で確認していない

貨物の搬入が間に合っても、インボイス・パッキングリストなどの書類提出が間に合わないと積み込みができないケースがあります。書類の提出期限はカット日より早めに設定されているフォワーダーもあります。貨物の搬入締切と書類の提出期限を別々に確認してください。

繁忙期のカット日の変化

以下の時期はカット日が通常より早まるケースがあります。事前にフォワーダーに確認してください。

  • 春節前(1月上旬〜2月上旬):1〜2週間早まるケースがある。港の混雑と工場の休業が重なるため、例年で最も影響が大きい時期
  • 国慶節前(9月下旬〜10月上旬):3〜7日早まるケースがある
  • 年末(11月〜12月):欧米向けクリスマス需要の影響でスペースが逼迫しカット日が早まることがある
  • 台風・荒天時:港の運営が一時停止してカット日が変更になるケースがある。事前予測が難しいため、繁忙期と重なる場合はスペースを早めに確保しておく

カット日管理をシステムで自動化する

カット日の管理を担当者のメモやカレンダーだけで行っていると、担当者が不在のときに手配が止まります。DIGISHIPはシステム上で出港スケジュールとカット日を確認できるため、担当者不在でも誰でも進捗を把握できます。フォワーダーへの電話・メールなしに状況を確認できます。

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カット日管理表の設計(実務で使える形式)

以下の項目をスプレッドシートで管理することで、複数の案件のカット日を一元的に把握できます。

  • 発注番号・品目名
  • 工場への出荷指示日(カット日の5〜7日前)
  • 製造完了予定日
  • CFS搬入予定日
  • カット日・カット時刻
  • 出港予定日
  • 港着予定日
  • 販売開始日・納品期限
  • ステータス(手配中・搬入済み・出港済み・通関中・着荷済み)

ステータス列を色分けすると一目で進捗が確認できます。カット日の7日前にアラートを設定しておくと、手配漏れを防げます。

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