中国物流カレンダー|春節・国慶節・618・双十一の輸送への影響と対策

中国の主要イベントと輸送への影響(月別一覧)

中国輸入を継続的に行っている事業者が毎年同じ失敗を繰り返す原因のひとつは、
中国の主要イベントによる輸送への影響を年間スケジュールに組み込んでいないことです。
以下の時期は特に注意が必要です。

  • 1〜2月:春節(最大の繁忙期)
  • 3〜4月:春季広交会前の混雑(広州)
  • 6月:618セール前のEC出荷集中
  • 9〜10月:国慶節・秋季広交会前の混雑
  • 11月:双十一前のEC出荷集中
  • 12月:欧米クリスマス需要による港の逼迫

春節(1月下旬〜2月中旬):最大の繁忙期

春節は中国最大の連休で、工場が2〜3週間休業します。春節前は駆け込み出荷が
集中し、港のスペースが急激に逼迫します。春節後は工場の再稼働に1〜2週間かかる
ケースがあり、製造完了が遅れます。

春節が輸送に与える影響

  • 工場休業:例年1月下旬〜2月中旬の2〜3週間
  • 港の混雑:1月上旬から始まり、春節前2〜3週間が最も激しい
  • 運賃の上昇:需要集中により一時的に上昇するケースがある
  • カット日の繰り上げ:フォワーダーがカット日を通常より1〜2週間早める
  • 工場再稼働の遅れ:春節明けは従業員の帰省・転職で稼働が不安定になる

春節対策

  • 例年より3〜4週間早めに出荷準備を進める
  • 12月中旬までに1〜2月の出荷スケジュールをフォワーダーと確認する
  • スペースが確保できない場合の代替手段(高速フェリー等)を事前に確認する
  • 春節明けの製造再開は工場に早めに確認する(再稼働日は工場によって異なる)

春季広交会前(3月下旬〜4月中旬):広州周辺の混雑

広州交易会(広交会)は春季(4月中旬〜5月上旬)と秋季(10月中旬〜11月上旬)
の年2回開催されます。開催前後は広州周辺の輸出が集中し、南沙港・黄埔港の混雑と
トラック不足が起きます。

広交会前後の対策

  • 春季:3月下旬から早めにブッキングを入れる
  • 秋季:9月中旬から対応(国慶節と重なるため特に注意)
  • トラック手配は通常より1週間早めに行う

618セール前(5月下旬〜6月上旬):EC出荷の集中

618(6月18日・京東のセール)は中国最大のECセールのひとつです。EC事業者の
出荷が5月下旬から集中し始め、特に杭州・上海周辺の港で混雑が起きやすくなります。

618前後の対策

  • EC向け商品の出荷は5月上旬までに完了させる
  • 杭州・上海から出荷する場合は寧波港への切り替えも検討する

国慶節前(9月下旬〜10月上旬):工場休業と港の混雑

国慶節(10月1〜7日)は中国全土の工場が約1週間休業します。休業前の駆け込み
出荷と、秋季広交会(10月中旬)前の出荷が重なるため、9月下旬〜10月上旬は
特に混雑します。

国慶節前後の対策

  • 通常より2週間早めに出荷準備を進める
  • 国慶節明けは工場の再稼働確認が必要(連休後の稼働開始日を工場に確認する)
  • 秋季広交会(10月中旬〜)との影響も考慮してスケジュールを組む

双十一前(10月下旬〜11月上旬):EC最大セール前の出荷集中

双十一(11月11日・独身の日)は中国最大のECセールです。EC向け商品の出荷が
10月下旬から急増し、特に杭州・上海・深圳周辺の港で混雑が起きます。国慶節
(10月上旬)・秋季広交会(10月中旬)・双十一(11月)が連続するため、10〜11月は
全体的に輸送の混雑が続きます。

双十一前後の対策

  • EC向け商品の出荷は10月上旬までに完了させることを目標にする
  • 日本側でのFBA倉庫の混雑も考慮してリードタイムを長めに設定する

年末(11月〜12月):欧米クリスマス需要による港の逼迫

11〜12月は欧米向けクリスマス商戦の影響で、中国の主要港(上海・深圳)のコン
テナスペースが全体的に逼迫します。日本向けの便も影響を受けるケースがあります。

年末の対策

  • 11月以降の出荷は早めのブッキングを推奨
  • スペースが確保できない場合は高速フェリーへの切り替えを検討する

年間輸送スケジュールの立て方

上記のイベントを年間カレンダーに落とし込んで、販売スケジュールと照合して
ください。以下の手順で設計すると、毎年同じ失敗を繰り返さなくなります。

  • 年初に主要イベントの日程を年間カレンダーに記入する
  • 各イベントの「影響開始時期」(本番の2〜3週間前)を把握する
  • 販売計画・在庫計画と照合して、影響期間に出荷が重なっていないか確認する
  • 重なっている場合は発注・出荷を前倒しするか、代替手段(高速フェリー等)を
    検討する
  • フォワーダーとの定期連絡(月次)で、その月の混雑見通しを確認する

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米中関係・関税政策の変動が輸送に与える影響

中国の大型連休(春節・国慶節)はスケジュール管理の基本だが、それ以外にも輸送計画を狂わせる外部要因がある。近年特に注意が必要なのが、米中間の関税政策の変動と地政学的リスクだ。

米国の対中追加関税による駆け込み出荷

米国が中国製品への追加関税を発動・引き上げた場合、中国の輸出業者が発効前に駆け込みで出荷しようとするため、中国の主要港が短期間で混雑する。この混雑は日本向けの便にも波及し、LCLのCFSスペース・FCLのブッキング枠が急速に逼迫することがある。

米中関税の動向は日本向け輸送に直接影響しないように見えるが、港湾インフラとコンテナ船のキャパシティは共有されているため、他国間の需給変動が自社の出荷スケジュールに影響する。

紅海・スエズ運河リスクのアジア域内への波及

欧州向けの船が紅海を避けて喜望峰回りのルートに変更した場合、1航海あたりの所要日数が約10日延びる。これによってアジア域内での船腹供給が減少し、中国→日本の便でも使用できる船が減るケースがある。2024年以降、こうした地政学的リスクの連鎖が現実のものとなっている。

リスク発生時の対応フロー

これらのリスクは正確な予測が難しい。ただし、以下のアクションを早めに取ることで影響を最小化できる。

  1. ニュースで大きな動きを確認したら即座にフォワーダーへ確認する:「現在スペースに影響はあるか」「カットオフ日に変更はないか」を確認する。
  2. 出荷予定がある場合は早めにブッキングを確定する:混雑期はスペースが先着順で埋まるため、出荷日が決まったタイミングで早期にブッキングを入れる。
  3. 安全在庫の水準を一時的に引き上げる:リスクが顕在化している期間は、通常より1〜2週間分の在庫バッファを持つ設計に切り替える。

通常の連休スケジュール管理については、カットオフ・納期逆算カレンダーで詳しく解説している。地政学的リスクと連休リスクを合わせて管理することで、年間を通じた輸送スケジュールの安定性が高まる。

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