港着後に発生する費用の全体像
通常のLCL輸送では、海上運賃の見積もりとは別に港着後に複数の費用が発生します。これを知らずに輸送すると、請求書を見て「見積もりより高い」という状況になります。
なぜ港着後に費用が発生するのか
海上輸送(LCL)で港着後に追加費用が発生する理由は、輸送を担う事業者が複数に分かれているからです。
- 船会社は「港から港まで」の輸送を担当する
- CFSオペレーターは「コンテナからの取り出し・仕分け」を担当する
- 通関業者は「輸入申告」を担当する
- 国内配送業者は「港から指定住所まで」を担当する
フォワーダーの見積書に記載される「海上運賃」は①船会社の費用のみです。②〜④
の費用は港着後に別途請求されるため、見積書だけでは総額がわかりません。これが
「見積もりより請求が高い」という状況が繰り返される構造上の原因です。
これらの費用をすべて含めたのがオールイン料金です。出荷地・重量・配送先を入力
するだけで総額の目安がわかります。
費用項目別の解説
港着後に発生する費用の主な項目は5つです。それぞれ何のための費用で、いくら程度かかるのかを整理します。
CFS(コンテナフレートステーション)チャージ
計算単位と目安:1R/T(重量トンまたは容積トンの大きい方)あたり2,000〜4,000円程度。例えば貨物が3CBM・2,500kgの場合、R/Tは容積トン(3)を採用するため、3R/T × 3,000円 = 9,000円が目安になります。
LCL貨物はコンテナフレートステーション(CFS)という施設で、コンテナから取り出す作業が行われます。このCFSでの取り扱い費用がCFSチャージです。
- 発生するタイミング:日本側の港でコンテナから貨物を取り出す際
- 費用の目安:1R/T(重量トンまたは容積トンの大きい方)あたり2,000〜4,000円程度
- 誰が請求するか:フォワーダーまたは港湾業者
LCL輸送では必ず発生する費用です。見積もりに含まれているか事前に確認してください。
計算単位:1R/T(重量トンまたは容積トンの大きい方)あたり2,000〜4,000円程度。例えば貨物が3CBM・2,500kgの場合、R/Tは3(容積トン)を採用するため、3R/T × 3,000円 = 9,000円が目安になります。
THC(ターミナルハンドリングチャージ)
計算単位と目安:LCLの場合、1R/Tあたり1,500〜3,000円程度。CFSチャージとTHCが別々に請求されるケースでは、両方を合算して確認してください。同一の請求書に両方記載されることもあります。
コンテナターミナルでの荷役作業費用です。コンテナをクレーンで積み下ろしする費用が含まれます。
- 発生するタイミング:港でのコンテナ荷役時
- 費用の目安:LCLの場合、1R/Tあたり1,500〜3,000円程度
- 誰が請求するか:フォワーダーまたは船会社
CFSチャージと混同されることがありますが、別の費用です。両方が別々に請求されるケースがあります。
※上記は2026年時点の参考価格です。燃料サーチャージ・為替・時期により変動します。正確な金額は料金計算ツールでご確認ください。
計算単位:LCLの場合、1R/Tあたり1,500〜3,000円程度。CFSチャージとTHCが別々に請求されるケースでは、両方を合算して確認してください。
デバンニング費用
計算単位と目安:重量・個数・形状によって変動します。標準的な段ボール貨物100kgで5,000〜15,000円程度。異形品・重量物・取り扱い注意品は割増料金が発生します。LCL輸送では必ず発生する費用です。
コンテナから貨物を取り出し、仕分けする作業費用です。LCL輸送では複数の荷主の貨物が混載されているため、到着後に仕分け作業が発生します。
- 発生するタイミング:CFSでの荷物の取り出し・仕分け時
- 費用の目安:貨物の重量・容積・個数によって変わる。100kgで5,000〜15,000円程度
- 誰が請求するか:CFS業者またはフォワーダー
貨物の形状が複雑・大型・段積み不可の場合は割増料金が発生することがあります。
計算単位:重量・個数・形状によって変動します。標準的な段ボール貨物100kgで5,000〜15,000円程度。異形品・重量物・取り扱い注意品は割増料金が発生します。
保管料(フリータイム超過)
フリータイムと課金の目安:フリータイムは通常3〜5営業日(港・フォワーダーによって異なる)。超過後は1日あたり数千円〜数万円が加算されます。通関をスムーズに進めることと、通関後すぐに引き取り手配をすることで防げます。
貨物が港のCFSや倉庫に一定期間以上滞留すると保管料が発生します。フリータイム(無料保管期間)を超えた分が課金されます。
- フリータイムの目安:通常3〜5営業日(フォワーダー・港によって異なる)
- 費用の目安:フリータイム超過後、1日あたり数千円〜数万円
- 発生しやすいケース:通関に時間がかかった場合・引き取り手配が遅れた場合
通関をスムーズに進めることと、通関後すぐに引き取り手配をすることで防げます。
国内配送費
計算単位と目安:距離・重量・配送時間帯によって変動します。東京・大阪・名古屋などの主要都市向けで10,000〜30,000円程度。地方向けは距離に応じて増加します。荷降ろし作業(テールゲート車・フォークリフト等)が必要な場合は別途費用が発生します。国内配送費が見積書に含まれていないケースが最も多い項目です。
港から指定の配送先までのトラック配送費用です。通常の海上輸送では海上運賃とは別に請求されます。
- 費用の目安:東京・大阪・名古屋などの主要都市向けで10,000〜30,000円程度。地方向けは距離によって増加
- 誰が請求するか:配送業者またはフォワーダー
- 変動要因:配送先の距離・重量・配送時間帯・荷降ろし作業の有無
この費用が見積もりに含まれていないケースが多く、後から追加請求になりやすい項目です。
計算単位:距離・重量・配送時間帯によって変動します。東京・大阪・名古屋などの主要都市向けで10,000〜30,000円程度。地方向けは距離に応じて増加します。荷降ろし作業(テールゲート車・フォークリフト等)が必要な場合は別途費用が発生します。
費用が見積もりに含まれていないケース
フォワーダーの見積もりに含まれていないことが多い費用項目は以下です。発注前に「この費用は含まれているか」を確認してください。
- CFSチャージ:「港着後費用別途」と記載されている場合は含まれていない
- デバンニング費用:LCL輸送では別途請求になるケースが多い
- 国内配送費:「港渡し」の見積もりには含まれていない
- 保管料:フリータイム超過分は事前に見積もれない
追加費用を出さないための最も確実な方法
上記の費用項目をひとつずつ確認し、見積書への含まれ方を毎回チェックするのは
担当者の負担が大きく、確認漏れも起きやすいです。最も確実な対策は、最初から
オールイン料金で手配することです。
海上運賃・CFS・THC・デバンニング・通関・国内配送がまとまった一つの金額が
出荷前に確定するため、港着後に追加請求が来ません。
追加費用を出さないための対策
- 見積もり依頼時に「最終的な総額を教えてほしい」と明示する
- 見積もり書に含まれている費用項目を一つずつ確認する
- オールイン料金のサービスを使う(海上運賃・通関・国内配送が一括)
- 通関をスムーズに進めてフリータイム超過を防ぐ
- 通関後すぐに引き取り手配をする
※関税・輸入消費税・税関検査費は別途実費。
オールイン料金との違い
オールイン料金は、上記の費用をすべて含めた総額を出荷前に提示する料金体系です。CFS・THC・デバンニング・国内配送が含まれているため、港着後に追加費用の請求が来ません。
DIGISHIPはオールイン料金を採用しています。出荷地・重量・配送先を入力すればその場で総額の目安がわかります。
送料の構造をもっと詳しく知りたい方へ
案件の条件を相談したい方へ
「今の輸送で港着後の費用がいくらかかっているか確認したい」など、状況をそのまま書いてください。
