中国から家具・店舗什器・建材を輸入する方法|LCL・FCL・梱包・搬入条件

中国から家具、店舗什器、建材を輸入する場合、総重量だけで輸送方法を判断することはできません。

家具や什器は、重量に対して容積が大きくなりやすく、梱包後の総CBMが輸送費やLCL・FCLの選択に影響します。ガラス、鏡、角、塗装面など、混載輸送で破損しやすい部分への対策も必要です。

日本到着後は、トラックで配送するだけなのか、荷下ろし、建物内への搬入、開梱、組み立て、設置まで必要なのかを分けて考えます。

このページでは、中国から日本へ1回200kg以上の家具、店舗什器、建材を輸送する法人・個人事業主向けに、見積もり前に整理すべき条件を解説します。

1回200kg以上の家具・什器・建材輸送を相談する

家具・店舗什器・建材では確認事項が異なる

家具、什器、建材は、同じ木製品や内装関連商品でも、輸送方法と日本側で必要になる確認が異なります。

商品区分 主な確認事項
家具 完成品・組立式、材質、外装、ガラス、梱包後寸法、販売単位
店舗什器 設置場所、分割構造、照明・配線、組立図、搬入口、現場搬入
建材・内装材 使用目的、材質、厚さ、性能、施工方法、日本側の法令・仕様

例えば、木製棚を単体の完成家具として販売する場合と、建物へ固定して内装の一部として使用する場合では、確認すべき仕様が変わる可能性があります。

商品名だけでなく、日本でどこに、どのように使用するのかを明確にしてください。

完成品と組立式商品を分けて考える

完成品の家具・什器

完成品は、日本到着後の組み立て作業を減らせる一方、梱包容積が大きくなりやすくなります。

椅子、ソファ、キャビネット、カウンターなどは、内部に空間があっても外寸を基に容積が計算されます。空間部分に別の商品を入れられるとは限りません。

完成品では、次の点を確認します。

  • 脚、取っ手、棚板等を取り外せるか
  • 扉や引き出しを固定できるか
  • 段積みできるか
  • 上に他の貨物を置けるか
  • 横倒しできるか
  • 完成品の状態で搬入口やエレベーターを通るか

組立式・分割式の家具や什器

組立式は梱包容積を抑えやすい反面、部品数と梱包数が増えます。

次の情報を準備してください。

  • 梱包番号
  • 商品ごとの梱包構成
  • 板材、金具、ガラス、照明部品等の内訳
  • 組立図と部品表
  • 予備部品の数量
  • 日本側で組み立てる事業者

一つの什器が複数梱包に分かれる場合は、「商品番号」「梱包番号」「設置場所」を対応させます。店舗や施設の複数区画に納品する場合は、区画別に梱包を識別できるようにしてください。

梱包後寸法・数量・総CBMを確認する

家具や什器の見積もりでは、商品本体ではなく、梱包後の寸法を使用します。

一梱包ごとに、次の情報を整理してください。

  • 縦・横・高さ
  • 一梱包重量
  • 同じ寸法の梱包数
  • 梱包内容
  • 段積みの可否
  • 横倒しの可否

CBMは、梱包後の縦、横、高さから計算した容積です。同じ商品でも、完成品で輸送するか、分解して平らな状態で梱包するかによって総CBMが変わります。

見積もりには、次の二つを分けて記載してください。

  • 商品本体の寸法:日本側の搬入・設置判断に使用
  • 梱包後の寸法:国際輸送・国内配送の見積もりに使用

数量だけが確定し、梱包後寸法が未確定の場合は、工場へ梱包設計後の予定寸法を確認します。商品カタログの寸法を、そのまま輸送見積もりへ使用しないでください。

家具や什器は重量より容積の影響を受けやすい

ソファ、椅子、テーブル、棚、カウンターなどは、重量が比較的軽くても容積が大きくなることがあります。

海上LCLでは、重量と容積の両方が費用計算に関係します。国内配送でも、重量だけでなく荷台に何梱包積めるかが車両選択に影響します。

そのため、見積もりを比較するときは次の項目を確認してください。

  • 総重量
  • 総CBM
  • 梱包数
  • 最も大きい梱包の外寸
  • 最も重い梱包の重量
  • 段積みできない梱包の数
  • ガラス等を含む梱包の数

容積を小さくするために過度に分解すると、日本側の組み立て負担や部品不足のリスクが増えます。輸送費だけでなく、梱包、組み立て、検品、設置まで含めて判断してください。

LCLとFCLのどちらを選ぶか

確認項目 LCL FCL
輸送形態 他社貨物とコンテナを共有する 原則として一社の貨物でコンテナを使用する
向いている条件 コンテナ一本に満たない物量で、混載可能な梱包ができる 物量が多い、梱包が大型、積み替えを減らしたい
荷役 中国側と日本側の倉庫で積み替えや仕分けが発生する 工場で積み込み、日本側までコンテナのまま運べる場合がある
破損対策 他貨物との接触、圧迫、水濡れを考慮する コンテナ内での固定、荷崩れ、結露を考慮する
日本側 混載倉庫からトラックで配送する コンテナ配送または倉庫でのデバンニングを選ぶ

LCLとFCLの判断を、一定のCBMだけで固定しないでください。

総CBMが同じでも、段積みできない家具、ガラス製品、大型カウンター、長尺材などは、コンテナ内部の空間を効率よく使えない場合があります。

LCLとFCLについては、国際運賃だけでなく、次の費用も含めて比較します。

  • 中国側の集荷と倉庫搬入
  • 梱包費
  • 混載倉庫での取扱費用
  • 日本到着後のCFS・港湾関連費用
  • デバンニング費用
  • 国内配送費
  • 荷下ろし費用
  • 保管や待機等の追加費用

基本的な比較は、LCLとFCLの違いと選び方で確認してください。

LCL混載で起きやすい破損・水濡れ・圧迫

LCLでは、他社の貨物と同じコンテナに積載され、中国側と日本側の倉庫で荷役されます。

次のような危険を前提に梱包してください。

  • 他貨物との接触
  • 上からの荷重
  • フォークリフト作業時の接触
  • 積み替え時の落下や転倒
  • 雨天荷役や結露による水濡れ
  • 梱包内での部品移動
  • 長尺材のたわみ

「取扱注意」の表示だけで破損を防ぐことはできません。表示に加えて、梱包自体が接触、圧迫、振動に耐えられる必要があります。

角・ガラス・鏡面・塗装面を保護する

破損しやすい部分 主な対策
家具の角・縁 コーナー材、厚手の緩衝材、外箱との空間確保
ガラス・鏡 個別固定、面への荷重防止、専用箱、向きの表示
鏡面・塗装面 表面保護フィルム、柔らかい中間材、擦れ防止
脚・取っ手・突起部 取り外し、個別梱包、補強、外部への突出防止
扉・引き出し 輸送中に開かないよう固定する
長尺材 曲がりやたわみを防ぐ支持点と外装補強

ガラスや鏡を家具本体に取り付けた状態で輸送するか、取り外して別梱包にするかは、製品構造と取り付け方法を確認して決めます。

別梱包にする場合は、日本側で取り付け可能か、金具と説明書がそろっているかも確認してください。

木箱・段ボール・緩衝材・パレットを使い分ける

段ボール梱包

比較的軽い組立式家具や部品に使いやすい方法です。商品重量と積み重ねを考慮し、箱の強度を決めます。

段ボールのみでガラス、石材、重量のある家具を保護できるとは限りません。

木箱・木枠

ガラス、鏡、石材、大型什器、破損しやすい塗装品などで検討します。

外部からの接触を防ぎやすい反面、梱包重量と容積が増えます。フォークリフトの差し込み位置、重心、開梱方法も確認してください。

パレット梱包

複数の段ボールをまとめて荷役しやすくします。

箱がパレットからはみ出していないか、貨物とパレットが固定されているか、上積みできるかを確認してください。

緩衝材・防湿材

発泡材、コーナー材、保護フィルム、乾燥剤、防湿シート等を、商品の材質と輸送方法に応じて使用します。

塗装面や樹脂面では、保護材が長時間接触することで跡や変色が発生しないか、工場側で確認してください。

完成家具・未加工木材・木製梱包材を区別する

木材を使用しているという理由だけで、すべての家具や什器が同じ植物検疫の対象になるわけではありません。

日本の植物防疫所は、製材、防腐木材、木工品、竹工品、家具什器等の加工品を、輸入植物検疫の対象外として示しています。

一方、加工状態によっては植物検疫の対象となる木材が含まれる可能性があります。家具の装飾として樹皮付きの枝、未加工の植物、種子、乾燥植物等を使用している場合は、完成家具と同じ扱いになると自己判断せず、植物防疫所へ確認してください。

次の三つを分けて確認します。

区分 確認内容
完成家具・加工品 加工状態、使用材、樹皮・未加工植物等の有無
木材・植物素材そのもの 樹種、加工状態、原産地、用途、植物検疫の要否
木箱・木製パレット等 生木材の使用、ISPM 15に基づく処理と表示

生木材を使用した木箱、木枠、パレット、スキッド等では、ISPM 15に基づく処理表示を確認します。表示が見えない、または必要な処理が確認できない場合は、輸入検査等が必要になる可能性があります。

詳細は植物防疫所の輸入植物検疫の対象とならない植物と、木材こん包材に関するFAQを確認してください。

材質・用途・構造を通関で説明できるようにする

家具、什器、建材は、見た目が似ていても材質や用途によって関税分類が変わる可能性があります。

次の情報を準備してください。

  • 具体的な商品名
  • 家庭用、事務所用、店舗用等の用途
  • 床置き、壁掛け、建物への固定等の使用方法
  • 木材、金属、樹脂、ガラス、石材等の材質
  • 複数素材の場合は主要な材質と構成
  • 完成品または組立式
  • 商品写真
  • 寸法図、組立図
  • 型番、カタログ

Invoiceに「furniture」「fixture」「building material」とだけ記載すると、商品内容を十分に説明できない場合があります。

例えば、木製テーブル、金属製陳列棚、ガラス付き木製キャビネット、石材製カウンターなど、材質と用途が分かる名称を使用してください。

建材として使用する場合は日本側の法令・仕様を確認する

中国で一般的に流通している建材が、そのまま日本の建築物に使用できるとは限りません。

次のような商品は、使用場所と施工方法に応じて、日本側で性能資料、試験成績、規格適合、認定等の確認が必要になる可能性があります。

  • 合板、パーティクルボード、繊維板
  • 壁材、天井材、床材
  • 断熱材
  • 塗料、接着剤
  • 防火・耐火性能を求められる材料
  • 構造部分に使用する材料
  • 居室の内装に使用する材料

建築基準法では、居室を有する建築物に使用する一部の建材について、ホルムアルデヒド発散量に応じた使用制限が定められています。

中国側の試験報告書や独自規格があるだけで、日本の使用条件を満たすとは限りません。設計者、施工会社、建築確認を担当する機関等と、発注前に次の資料を確認してください。

  • 材質と構成
  • 接着剤・塗料の種類
  • ホルムアルデヒド等の試験結果
  • 日本で求められる表示・等級・認定
  • 防火・耐火等の性能資料
  • 施工方法と使用場所

制度の詳細は国土交通省の建築基準法に基づくシックハウス対策で確認できます。

輸送会社が建材としての使用可否や建築基準への適合を保証するものではありません。輸送手配と、日本で使用するための性能確認を分けて進めてください。

照明や電気部品を含む什器はPSE対象を確認する

店舗什器には、LED照明、電源装置、コンセント、電源コード、スイッチ、モーター等が組み込まれていることがあります。

すべての照明付き什器が一律に同じ規制対象になるわけではありません。電気用品安全法の対象になるかは、電気部品の種類、定格電圧、消費電力、構造等により確認します。

対象となる電気用品を輸入・販売する場合、日本側の輸入事業者に、届出、技術基準への適合確認、検査、表示等が必要になる場合があります。

次の情報を工場から入手してください。

  • 電気回路図
  • 定格電圧と周波数
  • 消費電力
  • 電源装置の型番
  • プラグ・コード・スイッチ等の仕様
  • 照明器具と什器を分離できるか
  • 試験報告書

対象品目と手続きは、経済産業省の電気用品安全法の製造・輸入事業者ガイドと、対象・非対象解釈例で確認してください。

中国側工場の積み込み条件を確認する

工場集荷またはFCLのコンテナ積み込みでは、次の条件を確認します。

  • 工場へトラックやコンテナ車が進入できるか
  • 積み込み場所と車両の高さが合うか
  • フォークリフトがあるか
  • 最も重い梱包を持ち上げられるか
  • 長尺材や大型什器を安全に積めるか
  • 工場側が積み込み作業を担当するか
  • コンテナ内で固定作業を行えるか
  • 積み込み順序と日本側の荷下ろし順序が合っているか

店舗別、階数別、工事工程別に納品する場合は、最後に使う商品を手前に置かないなど、日本側の荷下ろし順序を考えて積載します。

日本側の配送先・搬入口・階数を確認する

家具や什器の国内配送では、納品先住所だけでは見積もりできません。

次の情報を準備してください。

  • 倉庫、店舗、事務所、住宅、工事現場等の納品先区分
  • 大型車両の進入・駐車可否
  • 道路幅、高さ制限、重量制限
  • 荷下ろし場所
  • フォークリフトやクレーンの有無
  • 搬入口の幅と高さ
  • 廊下、階段、曲がり角の寸法
  • 納品階
  • 荷物用エレベーターの有無と内部寸法
  • 養生の必要範囲
  • 納品予約、作業可能時間
  • 荷受け担当者

梱包が搬入口を通っても、家具本体を回転させる空間がなければ搬入できない場合があります。大型什器は、搬入経路図と商品寸法を照合してください。

工事中の店舗や建物では、周辺道路の使用、搬入時間、他業者との作業調整、エレベーター使用予約などが必要になることがあります。

車上渡し・軒先渡し・搬入設置の違い

引渡し方法 一般的な作業範囲 輸入者側で確認すること
車上渡し 貨物をトラックに積んだ状態で引き渡す 荷下ろし設備、作業員、荷受け場所を手配する
軒先渡し 車両から下ろし、進入可能な建物入口付近で引き渡す 建物内への搬入、開梱、設置が含まれるか確認する
搬入 指定された建物内または区画まで運ぶ 階数、搬入経路、養生、作業人数を確認する
搬入設置 搬入に加え、組み立て、配置、固定等を行う 電気工事、建築工事、廃材回収等の範囲を確認する

これらの名称と作業範囲は、配送会社や契約によって異なる場合があります。名称だけで判断せず、どこまでの作業が見積もりに含まれるかを書面で確認してください。

特に「軒先渡し」は、道路上、敷地入口、建物入口、荷受け場など、実際の引渡し地点を明記します。

搬入・設置は国際輸送と分けて見積もる

次の作業が必要な場合は、国際輸送や通常配送とは別に確認してください。

  • 搬入経路の養生
  • 階段上げ
  • 窓・開口部からの吊り上げ
  • 家具・什器の開梱
  • 組み立て
  • 壁や床への固定
  • 電気配線
  • 照明の接続
  • 建材の施工
  • 梱包材・廃材の回収

輸送会社が配送できる場合でも、建物内作業、電気工事、建築工事まで対応できるとは限りません。

施工を含む場合は、日本側の施工会社を先に決め、梱包方法、搬入単位、納品順序を中国工場へ伝えてください。

見積もりに含まれる費用と追加費用を確認する

家具、什器、建材の見積もりでは、次の費用を分けて確認します。

  • 中国側工場からの集荷
  • 中国側倉庫への搬入
  • 輸出通関
  • 海上・航空輸送
  • 日本到着後の港湾・倉庫費用
  • 輸入通関
  • 関税・輸入消費税
  • 日本国内配送
  • 荷下ろし
  • 建物内搬入
  • 開梱・組み立て・設置
  • 梱包材の回収

次の条件では追加費用が発生する可能性があります。

  • 納品先での車両待機
  • 再配達や持ち戻り
  • 時間外・休日作業
  • 長尺品・大型品の特別荷役
  • クレーン、ユニック、追加作業員
  • 保管
  • 税関検査に伴う開梱・再梱包
  • 納品先や数量の変更

港到着後の費用は中国輸入の港到着後費用、取引条件による費用負担はFOB・CIF・EXWの違いで確認してください。

家具・什器・建材の見積もりに必要な情報

区分 必要な情報
商品 商品名、用途、材質、完成品・組立式、型番、商品写真
貨物 一梱包ごとの外寸・重量・数量、総重量、総CBM、段積み可否
破損対策 ガラス、鏡、塗装面、石材、角、突起部等の有無
梱包 段ボール、木箱、木枠、パレット、ISPM 15表示
中国側 集荷住所、出荷可能日、積み込み設備、車両進入条件
取引 EXW、FOB、CIF等の取引条件、輸入者名義
日本側 配送先、車両条件、荷下ろし設備、搬入口、階数、エレベーター
引渡し 車上渡し、軒先渡し、建物内搬入、組み立て、設置の希望範囲
法令・仕様 材質証明、試験成績、電気仕様、日本側で求める性能・認定

Invoice、Packing List等の基本書類は、中国輸入で必要な書類一覧で確認してください。

1回200kg以上の家具・什器・建材輸送を相談する

家具、店舗什器、建材は、総重量だけでなく、総CBM、梱包方法、破損しやすい部分、日本側の荷下ろし・搬入条件を確認したうえで対応可否を判断します。

建材としての使用可否、PSE等の法令適合、施工や電気工事を含むかについては、輸送とは別の確認が必要です。

  1. cn-import.jpの相談ページへ案件条件を入力する
  2. 入力内容がDIGISHIPへ共有される
  3. 最初の連絡からDIGISHIP担当者が対応する
  4. 商品、梱包、物量、荷役、配送先の条件を確認する
  5. 対応可能な場合は、輸送範囲と見積条件を整理する

DIGISHIPの対応範囲はDIGISHIPでできること、案件との適性はDIGISHIPが向いている会社・向いていない会社で確認できます。

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