中国輸入をクーリエから海上輸送へ切り替える判断基準
DHL、FedEx、UPS、EMSなどのクーリエは、少量の商品を早く送るには便利です。
しかし、仕入れ量が増えて30kg、50kg、100kg、200kgと大きくなると、送料が利益を圧迫しやすくなります。
このページでは、中国から日本への輸入で、クーリエから海上輸送・高速フェリー・DIGISHIPへ切り替える前に確認すべき条件を整理します。
対象は、法人・個人事業主の業務輸送、FBA・EC・卸販売向けの継続輸入です。個人使用の少量輸入、一回限りの小口輸入、模倣品、危険品、商品内容が不明な案件は対象外、または事前確認が必要です。
クーリエが便利な範囲
クーリエは、次のような条件では使いやすい輸送手段です。
- 少量のサンプル輸送
- 30kg未満の小口貨物
- 緊急で数日以内に届けたい貨物
- 商品数が少なく、通関書類が単純な貨物
- 一時的な補充在庫
クーリエは集荷、国際輸送、通関、日本国内配送まで一体で進みやすいため、少量では手間が少ない方法です。
ただし、量が増えても同じ方法を使い続けると、送料が大きくなります。
クーリエが割高になりやすい条件
次の条件に当てはまる場合は、クーリエから別の輸送方法へ切り替える時期です。
- 毎回30kgを超える
- 50kg、100kg、200kgと仕入れ量が増えている
- 容積が大きく、箱数が増えている
- FBA、楽天、卸先への継続納品がある
- 送料が粗利を大きく削っている
- 同じサプライヤーから毎月仕入れている
- 複数サプライヤーの商品を別々に送っている
特に、軽くても大きい商品は、容積重量で送料が高くなりやすいです。実重量だけでなく、箱のサイズも確認してください。
容積重量やCBMの確認には、CBM・R/T計算ツールを使えます。
重量別の判断目安
輸送方法は、重量だけで決まりません。商品内容、CBM、納期、配送先、出荷頻度で変わります。
ただし、最初の判断目安は次の通りです。
| 重量目安 | 判断の方向 | 確認すべきこと |
|---|---|---|
| 30kg未満 | クーリエが便利な場合が多い | 緊急性、商品単価、通関書類 |
| 30kg〜50kg | クーリエ継続か切り替え検討の境目 | 送料比率、箱数、継続頻度 |
| 50kg〜100kg | 海上輸送・高速フェリーを比較する段階 | CBM、納期、配送先、HSコード |
| 100kg〜200kg | クーリエ継続は費用負担が重くなりやすい | 海上切り替え、書類、通関条件 |
| 200kg超 | 海上輸送・高速フェリーを本格検討 | 出荷地、CBM、頻度、納期、配送先 |
この表は目安です。高単価商品、緊急品、温度管理品、規制品では判断が変わります。
海上輸送へ切り替える前に確認する情報
クーリエから海上輸送へ切り替える前に、次の情報を整理してください。
- 中国側の出荷地
- 日本側の配送先
- 商品内容
- 総重量
- 総CBM
- カートン数
- 輸送頻度
- 希望納期
- 現在のクーリエ費用
- インコタームズ
- HSコードの有無
- インボイス・パッキングリスト
この情報がない状態では、クーリエより安くなるか、海上輸送で間に合うか、通関で止まらないかを判断できません。
高速フェリーを検討すべき条件
通常の海上輸送は、コストを抑えやすい一方で、納期が読みにくいことがあります。
次の条件では、通常海上だけでなく高速フェリーも検討してください。
- 航空やクーリエは高すぎる
- 通常の海上輸送では納期が遅い
- 200kg〜600kg前後の中量貨物
- 出荷地と配送先がある程度決まっている
- HSコードや商品説明が整理できている
- FBAやEC在庫の補充で納期を大きく崩せない
高速フェリーの使い方は、SUPER EXPRESSとはで確認できます。
通関・書類で変わる点
クーリエから海上輸送へ切り替えると、書類と通関確認の重要度が上がります。
クーリエでは流れていた商品でも、海上輸送ではインボイス、パッキングリスト、商品説明、HSコード、規制品確認がより重要になります。
特に確認すべき書類は次の通りです。
- インボイス
- パッキングリスト
- 商品説明資料
- HSコード確認資料
- 必要に応じた規制品関連書類
書類の全体像は、中国輸入で必要な書類一覧を確認してください。
インコタームズを確認する
クーリエでは、サプライヤーが手配しているため、どこまでの費用が含まれているか分かりにくいことがあります。
海上輸送へ切り替える場合は、EXW、FOB、CIFのどれで取引しているか確認してください。
- EXW:工場引き取りから自社側で手配する
- FOB:中国側港までサプライヤーが手配し、その後を自社側で手配する
- CIF:日本側港までサプライヤーが手配する
インコタームズが曖昧なままだと、クーリエ費用と海上輸送費を正しく比較できません。
詳しくは、中国輸入のインコタームズ完全ガイドを確認してください。
HSコードを確認する
HSコードは、関税率だけでなく、通関時の確認や規制判断に関わります。
品名だけではHSコードを確定できません。材質、用途、構造、成分、加工状態、セット構成、輸入時の状態を整理してください。
HSコードが不明なまま海上輸送へ切り替えると、通関で確認が止まる原因になります。
不安がある場合は、HSコードが未確定のまま輸入するリスクを先に確認してください。
FBA・EC事業者が注意すべきこと
FBAやEC向けの商品は、送料だけでなく、納品スケジュールと在庫切れの影響も考える必要があります。
確認すべきことは次の通りです。
- FBA納品期限
- 販売開始日
- 在庫が切れる日
- ラベル貼付の責任範囲
- 外箱サイズと重量
- 納品先倉庫の条件
- 不良品・検品対応
FBA向け輸送の全体像は、Amazon FBA向け中国輸入の輸送方法を確認してください。
DIGISHIPが向いている案件
次の条件に当てはまる場合は、DIGISHIPでの確認に進みやすい案件です。
- 法人・個人事業主の業務輸送
- 中国から日本へ継続的に輸入している
- クーリエ費用が高くなっている
- 50kg〜200kgを超える出荷が増えている
- 200kg〜600kg前後の中量輸送がある
- FBA、EC、卸販売向けの商品を輸入している
- 出荷地、重量、CBM、配送先がある程度分かっている
- HSコードや商品説明を整理できる
- 輸送頻度が毎月または継続的にある
DIGISHIPに向かない、または慎重確認が必要な案件
次の案件は、無理に料金確認へ進めず、先に条件確認が必要です。
- 個人使用の少量輸入
- 一回限りの小口輸入
- 模倣品・偽造品
- 危険品
- 商品内容が不明な案件
- 重量、CBM、出荷地、配送先が不明な案件
- 食品、化粧品、医療機器、電波法対象品など事前確認が必要な商品
- 許可、届出、証明書の確認が済んでいない案件
クーリエから切り替える手順
切り替えは、次の順番で進めてください。
- 現在のクーリエ費用を確認する
- 重量、CBM、カートン数を整理する
- 出荷地と日本側配送先を確認する
- 商品内容とHSコードを整理する
- インコタームズを確認する
- 希望納期から海上・高速フェリーを比較する
- DIGISHIPで料金または案件条件を確認する
条件が整理できている場合
出荷地、重量、CBM、配送先、商品内容が分かっている場合は、輸送費を確認できます。
不明点が残る場合は、先に案件条件を相談してください。
まとめ
クーリエは少量輸送には便利です。しかし、仕入れ量が増えると、送料が利益を圧迫しやすくなります。
30kg、50kg、100kg、200kgと物量が増えている場合は、海上輸送や高速フェリーへの切り替えを検討する段階です。
ただし、切り替え前には、出荷地、重量、CBM、配送先、商品内容、インコタームズ、HSコード、書類を整理してください。
まずは、クーリエから切り替えられる条件を診断してください。
条件が整理できている場合は、輸送費を確認してください。
