中国輸入でよくある輸送トラブル事例と対策|実務で起きた失敗から学ぶ

トラブル事例①:通関で止まって納期に間に合わなかった

何が起きたか

中国から雑貨を輸入していた事業者が、インボイスの品名を「GOODS」と記載して輸入申告したところ、税関から品名の詳細確認が入り通関が5営業日止まった。FBAの納品期限に間に合わず、セール期間中に欠品が発生した。

原因

インボイスの品名が曖昧だったため、税関が商品の詳細を確認する必要があると判断した。「GOODS」「MERCHANDISE」「SUNDRY」などの曖昧な品名は税関検査の対象になりやすい。

対策

  • 品名は具体的に記載する。「GOODS」ではなく「CERAMIC MUG」「LED DESK LAMP」のように品目がわかる表記にする
  • 出荷前にインボイスの品名をチェックリストで確認する
  • 初めて輸入する品目はフォワーダーに書類確認を依頼する

通関で止まる原因の詳細はこちらをご覧ください。

トラブル事例②:見積もりより請求が大幅に高くなった

何が起きたか

フォワーダーから海上運賃の見積もりを受け取り、その金額で原価計算して販売価格を設定した。実際の請求書を受け取ったところ、CFSチャージ・デバンニング費用・国内配送費が別途加算されており、見積もりより40%以上高くなっていた。利益がほぼ消えた。

原因

フォワーダーが提示した見積もりは海上運賃のみで、港着後の費用が含まれていなかった。見積もりを受け取った際に含まれる費用の範囲を確認していなかった。

対策

  • 見積もりを受け取ったときに「この金額に含まれる費用の範囲を教えてほしい」と確認する
  • 「日本の指定住所までの総額を教えてほしい」と明示して見積もりを依頼する
  • オールイン料金のサービスを使う

港着後に発生する費用の詳細はこちらをご覧ください。

トラブル事例③:カット日を過ぎて次の便に回された

何が起きたか

工場から「製造が完了した」と連絡を受けてフォワーダーに輸送依頼を出したところ、「今週のカット日は昨日でした。次の便は来週です」と言われた。次の便まで7日待つことになり、得意先への納品が1週間遅れた。

原因

製造完了日とカット日の関係を把握していなかった。製造完了後に梱包・検品・トラック手配でさらに3〜5日かかることを計画に入れていなかった。

対策

  • フォワーダーから事前に出港スケジュールとカット日を入手する
  • 製造完了予定日の時点でカット日を確認して搬入スケジュールを組む
  • 製造完了からCFS搬入まで最低3〜6日かかることを前提にスケジュールを作る

カット日の管理方法はこちらをご覧ください。

トラブル事例④:梱包不備でFBA受け取り拒否になった

何が起きたか

中国の工場にFBA納品用の梱包を依頼したが、日本のAmazonFCに到着したところ梱包が基準を満たしていないとして受け取り拒否になった。再梱包・再納品のコストが発生し、セールに間に合わなかった。

原因

FBAの梱包要件を工場に正確に伝えていなかった。FNSKUラベルの貼り付け位置・外装の強度・1箱あたりの重量制限など、Amazonの要件は細かく、口頭での説明だけでは伝わらなかった。

対策

  • FBAの梱包要件を日本語・中国語の両方で工場に書面で共有する
  • 初回の出荷前にサンプル梱包の写真確認を工場に依頼する
  • 出荷前に梱包チェックリストを工場と共有して確認を取る

FBA向け海上輸送の注意点はこちらをご覧ください。

トラブル事例⑤:春節前の混雑でスペースが取れなかった

何が起きたか

例年通り1月末に出荷しようとしたところ、フォワーダーから「今年は早めに混雑が始まっており、希望の便のスペースが埋まっています。次の空きは2週間後です」と言われた。春節明けの2月中旬まで出荷できず、3月のセールに向けた在庫補充が大幅に遅れた。

原因

毎年1月末に出荷すれば間に合うという前提で動いていたが、その年は例年より早く混雑が始まっていた。春節の混雑は年によって始まる時期が異なるため、例年通りのスケジュールが通用しないケースがある。

対策

  • 春節前の輸送は例年より2〜3週間早めにブッキングを入れる
  • 12月中旬までに1月・2月の出荷スケジュールをフォワーダーと確認する
  • スペースが確保できない場合の代替手段(高速フェリーへの切り替えなど)を事前に確認しておく

トラブル事例⑥:担当者の退職で輸送手配がわからなくなった

何が起きたか

長年輸送を担当していた社員が突然退職した。後任の担当者が引き継いだが、どのフォワーダーを使っているか・どの条件で手配しているか・どの書類が必要かがわからず、次の出荷まで2週間かかった。在庫切れが発生した。

原因

輸送の手配方法がすべて退職した担当者の頭の中にあった。フォワーダーとのやり取りが個人のメールで行われており、会社として情報にアクセスできる仕組みがなかった。

対策

  • フォワーダーとのやり取り・費用・書類をシステムで管理する
  • 輸送手配の手順をマニュアル化して、誰でも同じように手配できる状態を作る
  • デジタルフォワーダーを使うと手配プロセスがシステム上で標準化される

輸送の属人化を解消する方法はこちらをご覧ください。

トラブルを防ぐための共通事項

上記6つの事例に共通することは、すべて事前の準備と確認で防げるという点です。

  • 書類は出荷前にチェックリストで確認する
  • 費用は「総額いくらか」を見積もり段階で確認する
  • カット日は製造完了前に確認して逆算スケジュールを組む
  • 繁忙期は例年より早めに動く
  • 輸送の手配情報は会社として管理する仕組みを作る

一度トラブルが起きると、対応コスト・機会損失・信頼の低下が発生します。事前の準備に使う時間の方が、トラブル対応に使う時間より確実に短くて済みます。

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中国から日本への輸送で遅延が起きる原因

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